震災に向き合った活動の成果を報告、共有しました/311ゼミナールの2024年度第6期活動報告会

2024年度の311ゼミナール6期生が1年間の活動の成果をまとめ、2025年2月6日、宮城教育大学720教室で開かれた活動報告会で発表しました。

登録した75人のうち約60人が参加し、「次世代伝承」「原発事故被災と教育」「被災地実情①雄勝視察」「被災地実情②消防団活動聴き取り」「学校避難」「避難所運営」の5グループのほか、グループ外活動の「福島第一原発・伝承館視察」「南あわじ・開北小ワークショップ」も加え、8つのテーマで東日本大震災に向き合って手にした伝承の意義や防災教育の大切さを共有しました。消防団活動の聴き取りに参加し、消防団に加入したゼミ生2名の紹介もありました。

ゼミ生からは「ゼミ活動を通じて学校現場で授業をする機会を得て、子ども目線の防災を考えて取り組む経験を積むことができた」「現場に足を運び、人々の話を聴いて判断することの大切さを知った」「震災を知らない世代に出来事と教訓を伝える教員の役割を強く認識した」といった総括が発表されました。当日はNHKの取材を受けました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/sendai/20250205/6000030173.html

それぞれの活動報告書を末尾に紹介します。

発表した報告書の中で、ゼミ生がまとめた感想から、いくつか抜粋して紹介します。

◎1年生

「自分自身は宮城県でも内陸部の出身であるため、津波や地震の被害の様子を目の当たりにするという経験がなかった。そんな自分が伝承活動に参加するということに少し躊躇いがあったが、他の団体の活動を調べ、震災の記憶を伝えたいという気持ちに触れることで、伝承活動への意欲がより強くなった。10月には紙芝居での伝承活動を見学し、読み手側だけでなく、聞き手側の反応も見学することができた。見学を通して伝承活動を始めること、続けることの大切さに気が付くことができた」

◎2年生

「教員を志す者として、南あわじと石巻市開北小の災害情報伝達ゲームのワークショップを通じて、他者と共に防災について話し合ったり、私たちができる防災を伝えたりする活動ができたことは貴重な経験だった。災害に遭った際は「best」ではなく「better」の選択が求められる。そのためには最善の答えを教えるのではなく、自分の力で考えることのできる機会を提供し、他者と話し合い、共有する機会が防災教育には欠かせないことを学んだ。日本にいれば、どの地域にいようと地震や津波といったリスクがある。本体験を通し、自分の身を自分で守る姿勢、ありふれた情報の中から正確な情報を取捨選択できる力、災害に対して少しでも関心を寄せることができる者の育成と防災教育を追求したい」

◎3年生

「3回目の福島視察では、特に1次産業に目を向けて様々なところを訪れ、現地の人の話を聞くことができた。風評被害や避難生活などもちろん辛いことはあっただろうが、前向きに楽しそうに生活している姿が印象的だった。むしろ私の方が、被災地、被災者だから今も大変な状況なのかなと勝手にマイナスに捉えてしまっていた。だからこそ、現地に行って、実際に話を聞くということは大切だと改めて感じた。震災や原発事故について知らない子どもたちに、その土地が暗いもの、怖いものだけでなく、そこで楽しく暮らしている人がいるこどもや日々助け合いながら前向きに復興に取り組んでいる姿を感じてほしい。そのために、自分の想いを込めて子供たちに伝えていきたい命を守ることに年齢の壁は無いということを学んだ」

◎4年生

「4年間参加してきたこの311ゼミナールは、これまでの人生で大きな災害を経験していない私にとってとても貴重で有意義なものだった。ここに在籍していなかったら、震災遺構には行くことはなかったと思うし、こんなに防災について考えることもなく、新しい人たちに出会うこともなかったと思う。貴重な機会をたくさん提供してくださった先生には感謝の気持ちでいっぱいだ。来年度からは、小学校の教員としてここで得た防災の知識をふんだんに活用して子ども達と関わっていきたい」。

それぞれのグループの報告書は以下の通りです。

❶学校避難班

資料❶

❷次世代伝承班

資料❷

❸避難所運営班

資料❸

❹原発事故被災と教育班

資料❹

❺被災地実情班①

資料❺

❻被災地実情班②

資料❻

❼南あわじ・開北小ワークショップ

資料❼

❽福島第一原発・伝承館視察

資料❽

(了)