宮教大生にとって東日本大震災とは何か/311にあらためて向き合い、教師の役割を考える/6期目が72人登録でスタート

「311ゼミナール」は、機構が運営する学生主体の自主ゼミです。機構発足の2019年度から活動が始まり、1期目と2期目2020年度はそれぞれ35人、3期目2021年度は45人、4期目2022年度は58人が登録し、コロナ禍の影響を受けながらも、オンライン活用も含めて週1度の「ゼミの時間」に活動を続けました。

コロナ禍明けの5期目2023年度は70人、6期目の本年度2024年度は72人(継続38人=2年生14人、3年生12人 4年生19人、院生3人、新規24人=1年生22人、2年生1人、4年生1人)で活動を始めました。72人は最多の人数です。

5月15日には新規登録の1年生らが一人一人、自己紹介。「宮教大に311ゼミがあると知ってから、震災に深く向き合う機会を求めて登録しました。震災のことをきちんと次世代に伝えられる教員になれるようゼミ活動で学びたい」「教員としてだけではなく、人間として震災のことを知って、いのちが守れる社会につなげたい」と力強く抱負を語りました。

6期生の活動は6月から本格的に始動し、5期までのテーマごとのグループ活動で被災地の視察や調査に取り組むほか、ゼミ生対象に予定される福島第一原発視察、大川小遺構視察、兵庫県南あわじ市の防災交流イベントなどに参加して、災害でいのちを守れる子どもを育てる教育のあり方に思いを深めます。

以下は第5期2023年度の活動の概要です。

5期目は、4期目から継続した❶次世代伝承のあり方を探る❷被災地の実情を知る❸避難訓練の実態を調べる❹避難所運営の実情を調べる❺原発被災と教育の現状を調べる――の五つのテーマに分かれ、夏休みなどを利用して現地視察や調査を行いました。2024年2月には総括の活動報告会を開き、成果を発表しました。

(→報告の内容、詳細はこちらの記事参照)

 5期生の中心は、震災時に小学生、幼稚園・保育園児だった世代です。宮城県沿岸部の小学校にいて津波避難を経験した学生、福島県出身で原発事故の影響を受けた学生もいます。被災地出身ではない、これまで震災と縁遠い暮らしを送っていた学生も多く、足元で起きた歴史的な出来事である「311」にもう一度きちんと向き合いと考えている学生が集まりました。311ゼミでは、子どもたちのいのちを守る、自分と隣り合った人たちのいのちを守れる子どもを育てる教師を目指して、学生たちはあの日のこと、あの日から今日までのことを見つめなおし、将来のことを語り合っています。

ゼミについての問い合わせは、気軽に下記まで。

機構事務局 022-214-3296 311drr-life@grp.miyakyo-u.ac.jp