石巻市、東松島市、女川町、南三陸町で聴き取り調査や避難所運営活動の視察参加/311ゼミナール/9月下旬から10月上旬にかけてグループごとの視察調査活動ピーク

テーマごとのグループに分かれた311ゼミナールの視察調査活動は9月下旬から10月上旬にかけて集中して実施され、ゼミ生が石巻市や東松島市、女川町、南三陸町で聴き取り調査や活動参加を兼ねた視察などに取り組みました。

9月27、28日には「被災地の実情を記録する」グループ9人が1泊2日で石巻市と女川町を訪れ、東日本大震災の学校被災と避難の様子を聴き取り調査しました。初日の女川町では、当時女川一中の教員だった北上中校長の阿部一彦氏とともに統合閉校になった女川一中などを歩き、当時の避難の様子、学校再開の様子、生徒の提案で始まった「女川1000年後のいのちを守る会」の石碑建立活動などについて聴き取りました。2日目の石巻市では、門脇小の学校避難の検証、追体験に取り組み、当時1年生だったゼミ生の高橋輝良々さん、当時校長だった鈴木洋子さんとともに避難路を歩きながら、避難が成功した背景について意見交換して学校防災のポイントに理解を深めました。

9月30日には「次世代への伝承」グループ9人が、石巻市南浜地区の公益社団法人「3.11メモリアルネットワーク」の伝承施設「NEET門脇」を訪れました。ネットワークが発行した震災漫画「あの時、子どもだった私たちから伝えたいこと」の登場人物3人から、それぞれの体験を被災現場である石巻市南浜地区、東松島市大曲地区で体験と教訓を聴き取り、漫画による伝承の有効性などについて調査に取り組みました。

10月6日には「避難所運営」グループ8人が、南三陸町の歌津中学校で行われた全校避難所運営活動に参加し、全国的にも珍しい、生徒による自主的、主体的な避難所運営活動の様子を視察しました。ゼミ生は自ら傷病者や外国人観光客などの役を買って出て、避難所で考えられるトラブルや予測不能の事態に生徒がどう対応するかを観察したほか、協力してがれき撤去や火災の鎮火、炊き出しなどに取り組む生徒たちの様子の触れ、「生きる力」を育む活動の意義を共有しました。