311ゼミナールの視察調査活動、各地で相次ぎ実施/福島の原発事故被災地、岩手・宮城の津波被災地を巡り、他大学交流も

311ゼミナールの学生たちは夏休み期間を利用し、テーマごとのグループに分かれて視察調査活動を各地で展開しています。

9月11-12日には「原発事故被災と教育」グループの11人が1泊2日で福島県大熊町、双葉町、富岡町を訪ねました。東京電力福島第一原発内に立ち入り、事故を起こした1-4号機を間近に見学したほか、8月末に始まった処理水の放出過程を確認し、廃炉計画の課題について考えました。大熊町では本年度開校した幼保一体型の小中一貫校「学び舎ゆめの森」を訪ね、南郷市兵校長と被災地発の教育理念について意見交換しました。双葉町では復興政策を把握した後、震災当時のまま残されている双葉南小学校、旧役場を視察しました。

9月14-16日には、自主参加の7人が、大東文化大学(東京)が実施する被災視察研修に同行参加し、岩手、宮城沿岸の津波被災地を巡りました。気仙沼市の向洋高校震災遺構を語り部の案内で視察したほか、南三陸町では震災時に副町長だった遠藤健治氏から町防災対策庁舎で被災した時の様子や復興の歩みを聴きました。石巻市大川小学校遺構では次女を亡くした佐藤敏郎さんから学校被災の詳細、女川町では銀行員の息子さんを亡くした田村孝行さん、弘美さん夫妻から企業防災の課題を聴き、東松島市では復興担当の職員と意見交換し、災害時の公務員の役割や心構えについて思いを深めました。

大東大生11人との交流の機会を通じて、震災を全国の人たちと語り合い、伝え継ぐことの大切さを確かめ合いました。

ほかにも、被災地の実情を記録するグループが9月27-28日に女川町と石巻市、次世代伝承を考えるグループが9月30日に石巻市南浜地区で視察調査活動を予定しています。